今回は、静岡大学に協力いただき、第121回の講演会・交流会を開催いたします。多数の方のご来場をお待ちしております。是非この機会に大学関係者・講演者とご交流いただき、今後の事業活動等にお役立ていただきますようご案内申し上げます。
学校 | 静岡大学 |
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テーマ | 若手研究者による産学連携シーズの紹介 |
開催日時 | 2019年7月23日(火) 講演会/17:00~18:30 交流会/18:45~19:45 |
会場 | 講演会/静岡市清水産業・情報プラザ 3階 研修室 交流会/静岡市清水産業・情報プラザ 7階 交流サロン |
内容 |
講演1 『折紙工学で発展する展開型宇宙構造物』静岡大学 工学部 機械工学科 助教 有田 祥子 氏![]() 宇宙に構造物を輸送する際、構造物は打ち上げ時にロケットに収納する必要があることと、ロケットの輸送コストの観点からできる限り軽量であることが求められます。従って、太陽電池パネルやアンテナ等を宇宙で構築するために、打ち上げ時に畳んで収納し、ロケットから放出された後に展開によって大型構造物を構築するという方法が採られます。更なる構造物の大型化や、幾何剛性を利用した軽量かつ高剛性な構造物の構築を目指し、効率よく収納・展開する方法の研究から、折紙の数理科学を利用する方法が国内外で注目されるようになってきました。本講演では、こうした折紙工学を利用した宇宙機を紹介いたします。 また、我々の研究では円筒螺旋折紙に基づく立方体展開構造物を、宇宙構造物として利用する研究をしています。折りたたんだ形状と、展開後の形状の両方が、無歪自然長で安定する形状を有することが特徴で、応力緩和の恐れが無く長期保管・使用が可能となります。また、立方体形状であることにより、近年爆発的に普及している10cm立方を基本サイズとした人工衛星(Nano Sat)にも搭載しやすい形状のため、汎用性が期待できます。例えば、柔軟な太陽電池や電子回路の膜面を貼り付けて、小型の宇宙機でもミッションの高度化・多様化に資することができます。本講演では、立方体展開構造物のこれまでの研究・開発について紹介いたします。 【略歴】 |
講演2 『都市ごみ溶融スラグの肥料化への道と作物栽培への応用展開』静岡大学 農学部 応用生命科学科 准教授 一家 崇志 氏![]() シャフト炉式ガス化溶融炉から産出される溶融スラグは、2006年に制定された溶融スラグJISによる品質管理が進んでいます。現在その用途の大半が、主にコンクリート二次製品用骨材、アスファルト合材用骨材、埋戻し用骨材等の土木資材として利用されています。その一方で、今後は溶融スラグの土木資材としての需要減少が予想されているため、溶融スラグの高付加価値と安定した市場規模が期待できる他業種への応用、特に農業分野への応用が検討されています。 溶融スラグの主成分はケイ酸です。ケイ素は動物にとって必須元素ですが、植物にとっては必須元素として認められておらず、必ずしも全ての植物が必要としている栄養素ではありません。その一方で、ケイ酸質肥料の施用により多くの植物で生育が改善または良好に働くことが知られているため、ケイ素は植物の有用元素とされています。特に、イネ科植物に対する効果は非常に顕著であり、重要な肥料要素として有名です。また、溶融スラグの成分組成比をみてみると、これまでに農業用資材として多数の使用実績があり高炉水破スラグから産出される「ケイカル」 (ケイ酸石灰肥料) と同等であることがわかります。このことから、我々はケイカルと同様の肥料効果が期待できると考え、新日鉄エンジニアリング(現日鉄エンジニアリング)、静岡大学ならびに静岡市といった産学官が連携し、溶融スラグの肥料化を目指して研究を進めてまいりました。本講演では、溶融スラグの農業用資材としての特性や適応性について調査した結果と肥料化までの道のり、さらには今後の展開について紹介したいと思います。 【略歴】 |
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参加料 | 無料(交流・懇親会参加者は1,000円/ 軽食・飲物を用意いたします) |
定員 | 30人 |
申し込み |
FAXまたはMailでお申込み下さい。静岡商工会議所 新産業課(担当: 増田、堀川) TEL:054-355-5400 FAX:054-352-7817 E-mail:info@siip.jp ![]() ※ 申込書にご記入いただいた情報は、静岡商工会議所からの各種連絡・情報提供に利用する事がありますことをご了承下さい。 |
主催 | 静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者:静岡商工会議所) |
共催 | 新産業開発振興機構 |
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