「開催日時」 |
平成22年11月19日(金)
講演会/17:00〜18:30
交流会/18:30〜19:30 |
「会場」 |
講演会/静岡商工会議所清水事務所 5階 会議室
(※旧清水商工会議所:静岡市清水区相生町6-17)
交流会/同 7階 産学交流サロン |
「内容」 |
講演1
『高精度光計測の世界』
制御情報工学科 講師 大久保進也 氏 |
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我々は,朝起きると太陽の光を浴び,出勤時に外へ出ると信号や電光掲示板などを目にします.職場内では蛍光灯のもとで,液晶ディスプレイの画面を見ながら仕事をします.そして帰宅時には夕明けや星空を眺めます.このように,我々の身の回りは光で満ち溢れていますが,この身近な光を利用することで様々なものを非常に高い分解能で測ることができます.

近接場光学顕微鏡による
光ディスク表面の観察像
例えば,非常に薄いガラス板などの厚さを測定する場合,一般的にはマイクロメータのような接触式の測定器を用います.しかしながら,先端の測定子を被測定物に直接接触するため,表面に損傷を与え,ときには破壊してしまう恐れがあります.そこで,光の持つ干渉性を用いることにより,非接触・非破壊で数μmの分解能で厚さを測ることができます.この手法を利用すると,角膜や網膜,あるいは皮膚の内部構造など,接触式の測定方法では困難な測定も可能となります.また,液晶ディスプレイなどに用いられている高分子膜や,光ディスク基板などは,作成時に発生する屈折率の差の分布が一様にならないことで,製品の性能に大きな影響を与えます.そこで,これらの屈折率差の分布をあらかじめ知るために,偏光を用いた計測方法が用いられ,製品の品質向上に役立っています.この偏光は,医療の分野や食品分野などでも用いられています.
最近では,光の回折限界を超えた分解能で観測が可能な,近接場光学顕微鏡の開発や,未開拓電磁波領域として注目されているテラヘルツ波による計測方法の考案などにより,ナノテクノロジー,物性科学,宇宙観測ならびに環境計測など幅広い分野への可能性を示しています.今回は,光を応用した計測方法の基礎から,最近の光計測の動向などをお話したいと思います. |
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講演2
『想像から創造へ〜宝石と薄膜形成技術〜』
電気電子工学科 准教授 野毛悟 氏 |
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ダイヤモンド,サファイヤ,ルビー,ガーネット,水晶・・・・,これらは装飾品として大変貴重で高価な宝石です,きらきらと輝きを放ち,多くの人を魅了します.
日常生活では,あらゆる製品(例えば,携帯電話やパソコンだけでなく自動車にも)に多数の電子デバイス(機能部品)が組み込まれています.快適さを支える電子デバイスの中には宝石や貴金属が数多く使われていますが,電子デバイスに必要な宝石は不純物を含まない単結晶で,装飾品とは全く異なるものです.最近話題の太陽電池で必要とされるシリコン単結晶の純度は,99.999999999(11N)%が実現されています.
生活の利便性を支える電子デバイスには,単結晶薄膜形成技術として,エピタキシャル成長法が広く実用化されています.この方法ではガラス質上への直接的な応用は期待できません.その一方で,電子デバイスの高機能化,集積化においてはSi基板あるいは二酸化ケイ素(SiO2)薄膜をデバイスの土台として使用することは常套手段です.
この相反する条件を克服すること,すなわち下地基板の影響を受けることなく単結晶薄膜を獲得する技術の確立は,多くの技術者にとって待望の技術といえるでしょう.今回は私の提案している新しい技術についてご紹介し,この技術応用として,圧電材料あるいは強誘電体材料等の単結晶薄膜形成への適用への可能性についてお話しします. |
石英基板上に形成した
非結晶のCe:YIG膜 |
コンタクトエピ法
(現在研究中の手法) |
エピタキシャル法
(従来の手法) |
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「参加料」 |
無料 (交流・懇親会参加者は1,000円。軽食・飲物を用意いたします) |
「申し込み」 |
FAXまたはMailでお申込み下さい。
FAXで申し込む場合はこちら
メールで申し込む場合はこちら
静岡商工会議所 新産業課(担当: 相磯、小堺)
(代) 054-355-5400 FAX:054-340-5117 (専用)・ 352-7817
mail:info2@nio-s.net
※学校側との積極的な交流を図るためにも、ぜひ交流会までご出席下さい。
※ 尚、申込書にご記入いただいた情報は、当日名簿として配布するほか、静岡商工会議所からの各種連絡・情報提供に利用する事がありますことを、ご了承下さい。 |