第102回(平成28年度第3回)産学官交流のご案内を致します。 今回は、静岡県立大学にご協力いただき、下記内容の講演を開催します。是非この機会に大学関係者・講演者と交流され、今後の事業活動等にお役立ていただきますようご案内申し上げます。
講演1 『食品の安心と安全はタダか?』
静岡県立大学 特任准教授 地域・産学連携推進室長 中嶋圓 氏
Keywords:特定保健用食品,機能性表示食品,安全性試験,毒性試験
国内において、1991年に「特定の保健の用途に資する旨を表示するもの」として特定保健用食品が、2015年には「機能性を表示するもの」として機能性表示食品の表示制度が導入され、栄養機能食品と合わせ保健機能食品と呼ばれております。これらは、機能性・保健の効果を表示できる制度ではありますが、薬効表示と紛らわしいと言う面も併せ持っています。食品の中には医薬品に類似した効能を示す成分が含まれているものもあり、食品と医薬品の境界領域が不明瞭になってきていると感じられます。
講演2 『食品の機能性表示のためのシステマティックレビューについて』
静岡県立大学 食品環境研究センター 特任教授 若林敬二 氏
Keywords:食と健康、地域産業の推進、地域への教育・啓発活動
平成27年4月1日から、機能性表示食品制度が始まりました。この制度により、食品関連事業者は科学的根拠があれば事業者の責任で食品の機能性を表示できるようになり、消費者は表示を基に商品を選ぶことができるようになりました。食品の機能性を表示するためには、表示しようとする機能性の科学的根拠を臨床試験の実施またはシステマティックレビュー(SR)を用いて証明する必要があります。静岡県立大学食品環境研究センターではフーズサイエンスセンターと協力して、主に県特産農水産物等の機能性をSRを用いて評価し、新しい機能性食品の開発を支援する体制を整備しました。